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今月のトピックス〔2008.7〕 -2008年07月16日

 

 

データで見る経営
デジタルコンテンツの市場規模は「映像」が「音楽」を逆転!
デジタルコンテンツ協会による「デジタルコンテンツ白書2007」から、デジタルコンテンツの市場規模を「映像」「音楽」「ゲーム」「図書、画像、テキスト」の分野別にみてみましょう。

2007年の予測結果からは、ひとつの大きな変動が生まれました。映像の8,150億円(26.2%)が音楽の8,027億円(26.6%)をはじめて抜き、シェアが逆転したからです。
しかし、音楽のデジタルコンテンツ市場が衰退しているわけではありません。金額ベースで見ると、2002年当時から8,000億円近い市場規模があり、今もなお、わずかながらも拡大しています。

一方、2002年当時のデジタルコンテンツとしての映像の市場規模は3,566億円(同年の音楽は7,710億円)。4分野のなかで最小でした。5年間で市場規模が倍以上にふくらみ、今や4分野のうちトップに成長したのです。

2007年のデジタルコンテンツ全体の市場規模は3兆663億円。インターネット配信コンテンツや携帯電話向けコンテンツの堅調な伸び等を背景として、確実に成長しております。

今月の数字
60歳代社長の4割は「後継者が決まっていない!」
2007年に中小企業金融公庫総合研究所が実施したアンケート調査「事業承継と経営革新について」の結果を紹介します、

中小公庫取引先企業1万2000社前後(有効回答企業5,778社)を対象とした同調査。「代表者年齢別の後継者有無」という項目では、60歳代の40.1%、70歳代以上の30.6%が「後継者が決まっていない」というシビアな結果でした。全体でみると後継者が「決まっている」43.8%、「決まっていない」56.1%と、後継者が決まっていない企業が過半数を占めました。

現在の代表者の年齢層分布は以下の通り。20歳代以下0.1%、30歳代4.2%、40歳代16.2%、50歳代32.1%、60歳代33.6%、70歳代以上13.7%。 60歳代以上の割合が47.3%と半数近いことを考えると、後継者難の深刻さがうかがえるでしょう。

今後は「後継者を育成する」「M&Aを視野に入れる」など、多面的に企業の行く末を考える時期に差し掛かったといえるでしょう。

経営Q&A
1.実態に合わない管理職を降格させるには?
Q:ある課長が半年前から「個人で責任が持てない」と、仕事をえり好みするようになってきました。「課長という立場上、それは困る」と注意をしても改善されません。先日はそれが原因で顧客への納品が遅れ、問題となりました。仕事ぶりが職位に合わないので降格させたいのですが、人事権の濫用にあたるのでしょうか?

A:管理職としての責務をまっとうしない社員がいると、その部下は不幸です。部下は上司を選べません。部下のモチベーションが落ち、果ては退職なんていう最悪のケースも想定されます。

今回のような場合、次の手順を踏めば人事権の濫用にはならないでしょう。
@課長に「降格の理由」を説明する
A降格に関する同意書をもらう
B降格する

この手順ならば、無用な労使トラブルを防ぐことができると思われます。
もっと強力な防止策は、就業規則の整備です。就業規則に「どんな場合に降格になるのか」という理由を記載しておくのです。そうすれば、実態に合わない管理職が出てきても、降格させることができます。
しかし、就業規則に降格の理由が定められている会社は多くないのが現状。それは、なぜでしょう?

昔からの雇用環境が維持されてきた会社の場合「年功序列」「終身雇用」がベースになっていたからです。「年齢が上がれば給与も職位も上がり、定年まで働く」というのが当たり前だったので、社員を降格させる必要性があまりなかったのです。

しかし、現在は個人の成果が給与に反映されやすい時代。そのため、降格もやむをえないというケースにも出くわすことでしょう。

降格という処分は、社員も会社も痛みをともないます。本人が納得しない場合は争いへと発展する可能性もあります。そうならないために、あらかじめ就業規則を整備しておくことをおすすめします。

2.会議を有意義なものにするには?
Q:当社の会議はダラダラ時間をかけている割に、あまり物事が決定しません。いくら「会議を短くしよう」と呼びかけても効果がありませんでした。何かいい方法はありませんか?

A:少々強引な手段ですが、会議を立って実施する「立ち会議」にするのはどうでしょう?
ある企業では役員が集まる経営会議に「2日間で20時間」を費やしていたのが、立ち会議にしたことで「3時間」にまで大幅に削減されたという結果があります。一方、社員の発言回数は導入後6倍にまで増えたそうです。

「立ち会議」を導入することで次のような効果が期待できます。
@立つことで「早く終わらせたい」と考えるようになり、真剣な意見が出る
A会議中に寝る社員がいなくなる
B資料を人数分配る必要がなくなる

特にBの場合、資料を黒板等に1枚張っておけば、見たい社員がその場所まで動き、見ればいいのです。立っているので移動はスムーズ。そして何より、資料を人数分コピーしてそろえる必要がなくなり、業務の効率化につながります。

立ち会議を実践するには、テーブルもそれに見合うものにしなければなりません。だからといって、テーブルを新調すると費用がかさみます。そこで従来のテーブルに「ゲタ」を履かせ、立ち会議に合う高さに調節することをおすすめします。

また、会議の発言方法にも工夫が必要です。「〜だと思います」ではなく「〜です」と言い切ることでも、議事が円滑に進みます。

会議は「開く」ことよりも「決める」ことに意味があります。有意義な会議からは会社の業績にプラスになる事項が決まります。現状の会議に問題を感じているならば、まずは何かアクションをとってみることが大事といえるでしょう。

HINT
企業改善で着手すべきことは「部門の壁」をなくすこと!部門間の「相互依存」で会社が変わる!
「製作部門がいい製品をつくらないから、営業がどんなに頑張っても売れない!」
「営業がちゃんと売り込んでくれないから、製作が一生懸命つくった製品が売れない!」
「営業がしっかり回収してくれないから、売掛金がたまってしまう!」
「経理が売掛金のことを知らせてくれないから、回収できなかった!」

こんな話が社内で飛び交っていませんか。営業、製作、経理など、各部門の間に壁があり、仲がよくないなんて話は、どんな会社でもあること。しかし、この「部門の壁」こそが、会社改善で真っ先にメスを入れるべきことなのです。

組織は「自立」の次は「対立」が生まれるもの
先に挙げたような、他部門の愚痴を言い合うのは、お互いが足を引っ張っているようなもの。
これでは相乗効果なんて生まれるはずがなく、1 1が2に満たない状態といってもいいでしょう。
しかし、見方を変えればこうした状況も、各部門が自立しているからこそ起こる現象。組織の場合、自立の次には対立構造が生まれてしまうものなのです。
ここで、お互いが「依存してみよう」と考えると、社会観が大きく変わってくるのではないでしょうか。

お互いがお互いを助け合い、信頼し、尊重すること
「依存する」ということはどういうことでしょう。それは、お互いを認めることであり、信頼することなのです。それにはまず、部門間のコミュニケーションを改善することが求められます。
コミュニケーションの改善で手っ取り早いのは「情報の共有化」です。部門間の報告・連絡・相談を密接にして、情報を分かち合います。お互いを理解することで「協力しよう」という気持ちが生まれます。
相万依存の根本はお互いがお互いを助け合い、信頼し、尊重すること。経営者はそうした心を社員が持てるような「場」をつくり、環境を整えることに力を注いでみましょう。

経営者インタビュー
黒字経営の実現に必要な、トップの経営マインドとは?
‐ 黒字経営のポイント(後編) ‐

「“ものづくり”はまず、お金ありき。黒字経営の実現、利益の創出は開発に打ち込むための条件です」。
国内シェアナンバー1のグルーブウェアを開発するサイボウズ株式会社の創業メンバーであり、現在は代表取締役に就任している青野慶久氏はこう語る。後編では、グループウェア「サイボウズ」をシェアトップに育て上げた、同社の技術者養成マインドと社内制度について詳しくお話を聞きました。

‐ 御社の技術者はどんなタイプの方が多いのですか?
「この製品をずっと作り続けたいんですよ」というような、根っからの“ものづくり”が多いですね。
メーカーという立ち位置は、1年や2年でいいものが作れるわけではありません。10年や20年もの間、同じものを作り続けることで成果が出ると思っています。だから、長年にわたって働いてくれる社員を大事にし、長く働いてもらえる仕組みを生み出すことに努めています。

‐ 社員が長期にわたって儲けるよう考えたきっかけはあるのですか?
私が社長に就任したとき、前社長が社を去りました。それとちょうど社の体制を見直したこととストックオプションの行使可能時期が重なり、社員がごっそり辞めていきました。85人中23人です。社歴がある中核的メンバーが多かったため、精神的に参りました。しかし、今となっては「そういう時期だったのかな」と思えるようになりました。
今は、先ほども話したような「ずっと、ものづくりをしたい」という社員が残ってくれていますね。そういう意味ではよかったかなと思っています。

‐ 社員が長く勤められる、何か具体的な仕組みはあるのですか?
社員のストックオプション制度をやめ、持株会へと替えました。持株会で毎月給料から引き落とされる金額と同じ額を会社が補助しています。おかげで全社員の9割以上が加入していますよ。
持株会制度に替えたメリットは、社員がオーナーシップを持てることと、会社に未来を感じてくれることですね。もちろん、社員は「ゆくゆく引退するときに大きな資産を手に入れたい」という気持ちで株を買っています。それには会社を伸ばすことが大前提。「会社の業績を上げるためにどうすればよいか」と、長く働きたいと思うようになります。そうすると、中長期的な視点を社員と共有でき、強い会社になれると信じています。



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